目次
1    概括
2    価格
3    一般販売モデル
   (1)    F3
   (2)    F3high - eyepoint
   (3)    F3/T(チタン)
   (4)    F3AF
   (5)    F3 Limited
4    プロ向け販売モデル
   (1)    F3P
   (2)    F3H
5    社外企画モデル
   (1)    F3 LAPITA
   (2)    F3/T Classic
6    その他モデル等
   (1)    NASA仕様
   (2)    ウエムラスペシャル
   (3)    松本清張スペシャル
   (4)    プロカメラマン向け等改造品
   (5)    初期型
   (6)    見本品
7    アクセサリー等
   (1)    ファインダーの種類
   (2)    ガンカプラーの種類
   (3)    カタログ






1    概括    目次へ戻る
   ニコンF3は、約20年間販売された機種なのでいくつかの派生型が存在します。発売日順に大別すると以下のとおりです。
発売年月日 機種名
備考
1980.03.25 F3 ファインダーDE-2付、2001.7.17製造終了
1982.03.00 F3 high-eyepoint ハイアイポイントアイレベルファインダーDE-3付
1982.12.00 F3/T チタンカラー 1988年製造終了
1982.00.00 F3P 一般販売なし
1983.04.00 F3AF 1988年製造終了
1984.09.00 F3/T ブラック
1994.01.00 F3 Limited 特別限定発売、受注期間1993年10月1日-10月31日
1996.00.00 F3H 限定受注生産品
2001.02.00 F3 LAPITA 月刊誌「ラピタ」編集部企画、限定100台
2001.00.00 F3/T Classic 安藤商会(カメラ店)企画、限定100台


2    価格    目次へ戻る
   ニコンF3は、販売期間が長いため数回価格を変更しています。主な機種の価格の変遷は次のとおりです。
年月日 F3
F3 high-eyepoint
F3/T
チタンカラー
F3/T
ブラック
F3AF
備考
1980.03.25 139,000 - - - -
1986.02.00 139,000 149,000 195,000 199,000 250,000
1989.04.01 127,000 136,000 - 182,000 - 物品税廃止、消費税導入
1992.11.10 139,000 149,000 - 200,000 -
1996.02.21 153,000 164,000 - 220,000 -
1997.09.01 183,000 194,000 - 263,000 -

   上記以外の機種の価格は次のとおりです。
機種名 価格
F3 Limited 165,000
F3 LAPITA 225,000   (会員202,500)
F3/T Classic 価格は店舗に問合せとされていました







3    一般販売モデル    目次へ戻る

(1)    F3   (1980.3.25 - 2001.7.17製造終了)    目次へ戻る
   F3の基本形。ファインダーDE-2が装着された、ジウジアーロがデザインしたオリジナルのカタチです。今でもハイアイポイントファインダー付よりこちらを好む方がたくさんいらっしゃいます。



(2)    F3  high-eyepoint   (1982.3 - 2001)    目次へ戻る
   眼鏡をかけたままでもファインダーが見える事を目的に、ファインダーの接眼部から少し離れても見えるよう工夫されたファインダーDE-3が装着されたF3です。後の派生モデルはこちらがスタンダードになります。
   ファインダーの違いはこちらのページをご覧ください。



(3)    F3/T(チタン)   (チタンカラー:1982.12 - 1988、ブラック:1984.9 - 2001)    目次へ戻る
   外装にチタンを使用したF3です。製品に同梱されている説明書によると、チタンを使用しているのは、ペンタカバー、左右上カバー、底カバー及び裏ぶたです。F2チタンではエプロン部もチタンでしたが、F3チタンは違うようです。
   1982年にチタンカラーが発売され、約2年後にブラックが発売されました。その後、F4発売の1988年にチタンカラーは終了しましたが、ブラックはF3終了の時期まで続きました。   
   詳細はこちらのページをご覧ください。



(4)    F3AF   (1983.4 - 1988)    目次へ戻る
   どデカいAFファインダーDX-1を装着した異形のF3。価格も他のモデルと比べて群を抜いていました。1988年にAF化されたF4にバトンタッチする形で終了しました。
   詳細はこちらのページをご覧ください。



(5)    F3 Limited   (1994.1発売)    目次へ戻る
   一般向けに販売されなかったF3Pを一般向けに販売したモデルです。右上カバーの「F3」刻印の右側に金色で「Limited」と刻印されています。他には、専用のストラップと共に特別な化粧箱に入っています。詳しくはこちらをご覧ください。
   詳細はこちらのページをご覧ください。




4    プロ向け販売モデル    目次へ戻る

(1)    F3P   (1982-2001)    目次へ戻る
   報道向けのモデルで、一般向けには販売されませんでした。ファインダーの上にシューが付いているのが特徴の一つで、当時のカメラ少年の憧れの機種でした。詳しくはこちらをご覧ください。
   詳細はこちらのページをご覧ください。



(2)    F3H   (1996 - 1999)    目次へ戻る
   F3+MD-4で最高5.5コマ/秒のところ、最高13コマ/秒の高速連続撮影を可能にするカメラです。
   当時のフラッグシップF4は最高5.7コマ/秒、同年(1996年)に発売されたF5は最高8コマ/秒でした。
   他社の状況は、市販モデルでは1996年発売のEOSー1RSが最高10コマ/秒、特殊用途では1984年のNewF-1ハイスピードモータードライブカメラが最高14コマ/秒でした。



5    社外企画モデル    目次へ戻る
   ニコン以外の会社が企画し、ニコンが製造したモデルです。

(1)    F3   LAPITA   (2001.2)    目次へ戻る
   小学館の月刊誌「ラピタ」(2009年休刊)編集部が企画した、100台限定の特別仕様です。
   2001年2月発売。
   F3ハイアイポイントがベースとなっています。通常のF3に入っているグリップ部の赤いラインが緑色に変更されているのが特徴的です。
   詳細はこちらのページをご覧ください。



(2)    F3/T   Classic   (2001)    目次へ戻る
   名古屋の安藤商会(カメラ店)が50周年で企画した、100台限定の特別仕様です。
   2001年発売。
   F3チタン(ブラック)がベースとなっています。特別の刻印をしたAi 50mm F1.2S等がセットになっていました。
   2005年頃まではカメラ雑誌に広告が掲載されていました。



6    その他モデル等    目次へ戻る

(1)    NASA仕様    目次へ戻る
   NASAからの受注を受けて1981年頃に後のF3Pに似た外観の”Small”と長尺マガジン仕様の”Big”の2タイプを納入したようです。これらの他に、大量の市販F3もNASAでの記録・解析に使われたようです。以上、元ニコンの後藤哲朗さんの論文(後藤哲朗「宇宙用ニコン・スペースカメラの開発」日本写真学会誌73巻2号65頁(2010))から引用させて頂きました。

   前掲後藤さんの論文に記載があるNASAで使用された市販のF3と思われる個体。



(2)    ウエムラスペシャル    目次へ戻る
   1982年制作。塗装はシルバー。ファインダーはハイアイポンではなくアイレベルで、銘板部分のみブラックでした。モータードライブMD-4とセットでした。


(3)    松本清張スペシャル    目次へ戻る
   近視でファインダー内表示が見づらいとのリクエストでカメラの外に大きな液晶を付けたモデルです。制作個数は1個です。


(4)    プロカメラマン向け等改造品    目次へ戻る
   プロカメラマン向けや報道機関向けに様々な改造を請け負っていたようです。
   有識者によると、改造メニューはシャッターボタン周り、裏蓋ロック、イルミネーターボタンのほかモータードライブやガンカプラー等多岐に渡りますが、ユーザー側でその一覧を見た人はいないようです。
   詳細はこちらのページをご覧ください。

   左の個体は、一般のF3にイルミネーター固定スイッチ、シュー(コールドシュー)を追加してシャッターボタン周りをゴムのタイプに換装しています。右の個体は、F3Pにイルミネーター固定スイッチを追加し、ファインダーの塗装を落としてチタン剥き出しにしています。また、モータードライブMD-4のグリップに滑り止めのゴムを貼っています。



(5)    初期型   (1980頃)    目次へ戻る
   独自のモデルではありませんが、初期に製造されたものは「初期型」や「初期ロット」と呼ばれ、その後に製造されたものとは異なる部品が多く使われています。
   詳細はこちらのページをご覧ください。



(6)    見本品    目次へ戻る
   裏側に刻印されている製造番号の左側に赤色で「D」と刻印された個体です。デモ機の意味のようです。現在では中古市場で流通しています。
   詳細はこちらのページをご覧ください。






7    アクセサリー等    目次へ戻る

⑴    ファインダーの種類    目次へ戻る
   F3用に様々なファインダーが用意されていました。
   詳細はこちらのページをご覧ください。



⑵    ガンカプラーの種類    目次へ戻る
   F3用の独特なスピードライトのアタッチメントのアダプターです。
   詳細はこちらのページをご覧ください。



⑶    カタログ    目次へ戻る
   F3は販売期間が長いのでカタログも数回モデルチェンジをしています。
   詳細はこちらのページをご覧ください。










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